2022-01-24

スーパーシェルパ 本格整備 キャブレターオーバーホール編

私のシェルパの現状と設定 
私のシェルパは2007年式の中古車を2012年10月に買いましたが、その時すでにノーマルではなく、マフラー交換、AI撤去、購入したSOXにてキャブをいじった状態で納車されましたという前提があってのキャブレターの整備となります。

10年ほど乗って始動性、エンジン共に問題を感じていませんでした。ちょっとチョークケーブルが駄目になってるのかな? 位の感覚です。最初の予定ではキャブのチョークレバーのダイレクト化とスロットルの一本化がメインで中身は見る予定ではありませんでしたが・・・。

チョークケーブルはほんの致命傷で済みました

キャブレター御開張! ナメたネジをネジザウルスで外します ぱっか~ん!
キャブレタートップのベンチュリーカバーを外しますが、ネジが4本ともナメてました。ネジザウルスで外します。ネタで買ったネジザウルスが活躍するとは思いもしませんでした・・・。トップカバーを外したらダイヤフラムとピストン+ジェットニードルを抜きます。これらはするりと取れます。

次にフロートカバーを開けますがコチラのネジもナメてはいませんでしたがやはり損傷・・・。 中身はピカピカで10年モノとは思えないとてもきれいな状態です。

中は割とキレイ

10年以上乗ったシェルパの取り外したキャブレターの中身は思いのほかきれいでした。が、色々汚れてはいました。走行距離は少なめですが10年の歳月ですから汚れもするでしょう。

シェルパのキャブを開けるのは十年ぶりです。グースに乗ってたころはFCRキャブをしょっちゅうあけてました。FCRキャブセッティングしては第三京浜を走りSAでタンク外したり自由な時代でした。

設定の状態確認と取り外し
ジェット類はパイロットエアの戻し数を確認し3回転戻しだった(サービスの設定は2回転半) フロートの高さをは13.6mmでした>のちに14mmに調整、サービスマニュアルでは14.6mm(+-2mm)とあります。)メインジェットは130番(ノーマル127番)以外はノーマル設定でした。

フロートとニードルホルダを外した状態

フロートを外すにはピンポンチ
ニードルバルブの状態確認のためフロートも外します。このキャブはフロートピンが片面軽圧入されており、取り外しにピンポンチ(2mm)が必要になります。取り外しはキャブは懐に置いて持ち、キャブを支えながらピンポンチを当ててハンマーで軽くコンコンするだけです。跳ねるので台に置いてピンをガンガン叩く必要はありません(フロートの支柱が折れます)慣れるととても簡単ですが慣れるまでは壊さないかと怖かったですね。

TONEとPBのピンポンチ500円くらい

燃料ラインのニードルバルブ
ニードルバルブは段付きもなし健全、ニードルバルブホルダーはプライヤーでゴリゴリ抜きます。茶こしが付いてますが粘着物質が少し付いてました。ホルダーのゴム製のOリングは硬質化して切れたので交換しましたが、ここは純正では単品で部品が出ないのでNTBの製品を購入。

切れたOリングは交換です

ニードルバルブのポッチ部分が固着したり粘着物質で戻りが悪い場合は単品で部品が出ないのでホルダーとセットでアッシ交換かキャブクリーナー等の溶剤でスムーズに戻るまでシュコシュコしてください。予備で買ったキャブはこの部分が固着してました。

外したニードルホルダとニードルバルブ

ジェット類を外すマイナスドライバー3種
ジェット類はサイズの合うマイナスドライバーで外します。パイロットジェットの穴に入るドライバーがベッセルのビットしか合うモノがありませんでしたが幸い専用品のように取り外せました。ベッセルの剛彩ビット/マイナス4mmがオススメ

ベッセルの 剛彩ビット -4mmが良い


パイロットスクリュはマイナスの5mm、メインジェットはマイナスの6mm以上おすすめ。
マイナスドライバー3兄弟

キャブレターの洗浄作業に関して
ゴム/プラパーツをなるべく外したらエンジンコンデショナーで汚れやホールにスプレーします。ジェット類はミニビニール袋に入れて半日くらいは漬けておくとあらかた汚れが落ちます。キャブ本体は使用後すぐにパーツクリーナーで洗浄してください。極力ボディ内のプラ製のピストンホルダーに掛からないように。ジェットやダイヤフラム/ピストンを付けたままホールにエンジンコンディショナーを注入して一日放置とか絶対にやってはいけません。ゴム/樹脂類が終わりますキャブが燃えないゴミになるので注意してください。かけていいのは金属部だけです。

エンジンコンディショナーはとにかくゴム、樹脂、人間にやべーやつだと思って使用しましょう。エンジンコンディショナーはキャブクリーナーより強力です。できればゴーグルやマスクも装着してつかうほうが安全です。


パイロットジェットの交換
パイロットジェットは穴が完全に詰まっていたので洗浄しましたが一番上げて、カワサキ純正13.6B/17.5番からキタコ・ミクニ純正13.5A/20番を試してみます。(濃くてボコ付くようだったら戻します)なにはともあれ鼻詰まりパイロットジェットが開通したので問題は感じていませんでしたが始動性は改善するとはおもいます。

他のジェット類は洗浄のみです。

パイロットジェット、左から新品、中古、中華

チョークはスズキ純正パーツでダイレクト化
コレへの交換が今回のキャブ取り外しの本命やったけど、現在始動前にて特に感想がありません。組み立て後の試走インプレまで少々お待ちを。プランジャアッシ 13411-42A20 2276円 はモノタロウで注文しました

チョークはスズキの純正部品でダイレクト化

エアカットバルブカバーとエアカットバルブダイヤフラムも交換
コチラも駄目っぽいので中のダイヤフラムは予備のキャブから移植、エアカットバルブカバーはヤマハ純正品 カバー ダイヤフラム 3LD-14958-00 1871円
安いと噂のスズキ純正品は廃番になってるのかモノタロウでは注文不可でした。


カバーも中身も駄目な感じ

エアカットバルブカバー(ダイヤフラムカバー)も交換

キャブレター周辺関係でやったこと
ニードルバルブ/ホルダ清掃、油面調整、パイロットジェット20番手に上げて新品に交換、パイロットスクリュー標準の2回転半戻し&洗浄パッキン交換、穴という穴をエンジンコンデショナーで溶解洗浄、メインジェット130番、ダイレクトチョーク化、燃料ホース交換、負圧ホース交換、エアクリーナーエレメント交換、エアダクト交換

キャブレターは結構お金かかりました(>_<)

最後に、洗浄したパーツを組戻して完了です。一応キャブといえばセッティングと考える人もいるようですがノーマルなら基本サービスマニュアルのサービスデータに従えばいいです。やってエアスクリューで回転の頂点出したらアイドリング調整だったかな。 これだけやれば新車同様なはず… 新車状態しらんけど。

次回はエキパイとマフラー磨きです


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